2018年05月26日

かさの女王さま

「かさの女王さま」 シリン・イム・ブリッジス 作  
ユ・テウン 絵  松井るり子 訳  セーラー出版

タイという国の山奥に、何百年も笠を作り続けてきた村がありました。
村の女の人たちは、笠に花や蝶の絵を描きます。
お正月には、村一番の絵付けをした人が「かさの女王さま」に選ばれ、女王さまを先頭に盛大な笠行列が行われます。

小さな女の子のヌットは、自分の笠を誇らしげに掲げて歩くお姉さん達に、とても憧れていました。
ヌットの家では、お父さんが笠の骨を作り、おばあちゃんが笠に貼る紙をすきます。
そして、お母さんが絵を描きます。
ヌットは、お母さんのように絵を描きたくてたまりません。

ある日、お母さんに「絵を描かせて」と頼みました。
お母さんは、「いいわよ、私のするとおりにやってみて」と笠を渡してくれました。
ヌットが、お母さんを真似て描くと、なかなか上手にできあがりました。
それから、ヌットに絵を描くことを任されるようになりました。

ヌットは一本目の笠に、まず蝶を描きました。
それから、ゾウを描き足しました。
二本目の笠にも三本目の笠にも・・・いろんな姿のゾウを描きました。
ゾウが好きだったから。

でも、お父さん達は、花と蝶の絵を描くように言いました。
花と蝶の絵の笠しか売り物にならないからです。
ヌットはがっかり。
でも、言われるとおりに、花と蝶を描くようにしました。
だけど、あまった竹と紙で小さな笠を作り、自分の好きなゾウの絵を描きました・・・

タイの伝統文化を知ることのできる絵本です。
仕事とやりたいことって、必ずしも一致しませんよね。
ヌットは仕事は仕事と割り切り、花と蝶の絵を描きます。
だけど、楽しむことも大切。
だから、大好きなゾウの絵も描き続けました。

ヌットはまだ子どもだけれど、やるべきこととやりたいことをきちんと区別しています。
両方を、うまくバランスを取りながら続けています。
こんなふうに生きていけたらいいなあと思いました。

5歳ぐらいから小学生まで楽しめます。
集団での読み聞かせにも向いているでしょう。
素話にもなりそうです。




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posted by ちびごりら at 07:37| Comment(0) | もっと大きい子の絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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